よくあるヒップアップのエクササイズが逆効果な人、結構います。

先日、所用があって9キロほど歩きましたところ、翌日お尻が筋肉痛になりました。

「ほう、そうきたか」と思いましたよ。

ちなみに、なぜそんなに歩いたかというと、別に何かの歩く行事に参加したわけではありません。ただ、用事がある場所への移動手段を徒歩にしただけです。一年前の私なら、野暮用のために9キロ歩くなんて正気の沙汰ではない、いや狂気の沙汰とすら思っていたところです。私をよく知る人ならば、私がどれほどタクシーが好きだったかを知っているはず。。

たくさん歩くと前モモが筋肉痛になる

たくさん歩いたり、たくさん走ったりすると、だいたいの人がまず前モモが筋肉痛になると思います。

歩くのも走るのも、重心を前へ前へと移動させる動作です。重心を前へ送り出すときに、後ろの脚で地面を蹴ります。

その時に収縮するのは前モモの大腿四頭筋です。

脚を持ち上げるから筋肉痛になるのではないのです。地面を蹴るからなのです。

後ろの足のつま先で地面を蹴りながら、膝が真っ直ぐになりますよね。膝を伸ばすときに使われる筋肉は大腿四頭筋です。厳密に言えば、大腿直筋です。

このことは、スクワットをご紹介した記事で詳しく触れています。

重力に逆らって膝を伸ばしている大腿直筋は、筋肉痛になりやすいのです。

ところが、私は前モモは痛くなりませんでした。理由は簡単です。

そう、スクワットしてますから!!

筋肉痛になるのは、血行不良のせい

筋肉は、収縮と弛緩を繰り返すことで筋ポンプとなり血液を送ります。血行がよい状態とは、体中の筋肉が万遍なく使われ、使われ過ぎている筋肉や使われていない筋肉がない状態です。

つまり血行不良は、同じ姿勢や同じ動作ばかりしていると生じます。筋肉痛は、その血行不良が起きている筋肉で起きやすくなります。

筋肉痛についての詳しい解説はこちらの記事で紹介しています。

普段、座っている姿勢が多い人は、大腿直筋を使えていません。伸ばされたままで筋ポンプが生じず、血行不良になっています。

筋肉は、収縮するときに酸素を使います。血行不良ということは、酸素が足りない状態です。

酸素不足になっている大腿直筋を、歩くことによってたくさん収縮させるということは、たくさん酸素を使うということです。

動かしているので酸素も送られるのですが、もともと酸欠状態のため酸素が全然足りません。それで、筋肉痛になるのです。

毎日スクワットしている私の大腿直筋は血行が良いんですなぁ。やったぜ。

いや、喜んでばかりはいられません。お尻は痛くなりました。お尻は血行不良だということです。

お腹突出しの立ち姿勢の人は、お尻が縮み過ぎている

↓こんなふうに、普段の立ち姿勢でお腹を突き出している人は、お尻とハムストが縮まされ過ぎています。

縮まされ過ぎているということは、血行不良でここに酸欠が起きているということです。

歩くとき、後ろの足のつま先で地面を蹴りながら、お尻はぎゅっと縮まりますよね。

普段から酸欠のお尻(正確には大殿筋)がさらに酸素を使って動かされたため、酸欠がひどくなり筋肉痛になったのです。

ちなみに、大殿筋も大腿直筋と同じく抗重力筋に分類されます。重力に逆らって、股関節を伸ばしている筋なのです。

私の立ち姿勢、以前に比べたら随分良くなったと思っていたのですが、まだまだお尻とハムストを縮めて立っているみたいですね・・・(-“-) 筋肉痛になって「そうきたか」と思ったわけは、これであります。

なお、ハムストは抗重力筋(伸筋群)には分類されません。屈筋です。下半身の屈筋は筋肉痛にはなりませんね。代わりに、攣りますよねー。

※私の昔の立ち姿勢は、こちらの記事で載せています。

ところで、下の写真のお尻、左の方がぺちゃんこに見えませんか?

誰のお尻かと言いますと、

はい、お腹を突き出している姿勢の人のお尻はぺちゃんこなんです。って、なんですか、このお尻比較。

二人の姿勢の違いについてはこちらでも解説しておりますので、よろしければどうぞ。

×お尻を縮めてヒップアップ ○お尻を伸ばしてヒップアップ

さて、よくある↓のように片脚を上げるエクササイズ。

私のようなお腹突出し姿勢の人が、これをやったらどうなるでしょうか。

もうお分かりだと思いますが、お尻がもっと縮みます。普段から縮こまっているお尻をもっと縮めるのだから、それはもうぺちゃんこになるのですよ。

縮み過ぎたお尻は伸ばしてあげないといけないのです。大殿筋のストレッチは↓これです。

左右、両方やりましょう。

やってみても「お尻伸びてるー」という感じはあまりしないかもしれませんが、このポーズをすれば大殿筋は伸びていますから感覚に頼らずやってください。

ちなみに、プランクの応用版として、こんなの↓があります。

これも片脚を上げていますけれど、お尻を鍛えているわけではありません。

片脚を上げることであえてバランスを悪くし、そんな状態でもバランスを取れるようにインナーマッスルを鍛えるトレーニングです。

重要なのは、脚を高く上げるのではなく、一直線を保つことです。顔は前を向いてはいけません。下を向いてください。つま先も伸ばしてはいけません。

普通のプランクが余裕でできちゃう人は、こっちもやってみてください。

プランクのやり方はこちらの記事で紹介しています。

 

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