階段は疲れるという人へ朗報。上る時より下りる時の方がエクササイズになる

階段。上る時より下りる時の方が楽だから、せめて下りる時だけでも階段を使いましょう、というわけではありません。
上る時より下りる時の方が筋肉に効くから、下りる時こそ階段を使おう、というご提案なのであります。

筋肉は、伸びながら縮むときに負荷が大きくなる

例えば、牛乳やらペットボトルやら重いものがたくさん入った買い物袋が地べたに置いてあるとします。
買い物袋の中には卵も入ってるとしましょう。
力任せにグッと荷物を持ち上げる時より、卵が割れないように、ゆっくりそっと荷物を下ろす時の方が、腕がきついはずです。

筋肉好きしか興味ないと思いますが一応、袋の上げ下げのときの筋収縮は以下のとおりです。

腕を曲げて持ち上げるとき、筋肉は短くなりながら力を発揮する「短縮性収縮」をしています。
腕を曲げたまま買い物袋をキープするときは、同じ長さで力を発揮する「等尺性収縮」をしています。
腕を伸ばしながら買い物袋を下ろすときは、筋肉が伸びながら力を発揮する「伸張性収縮」をしています。

短縮性収縮<等尺性収縮<伸張性収縮の順に負荷が大きくなります。

このように、重力に対してブレーキをかけながら力を発揮するとき、筋肉には大きな負荷がかかります。

分かりやすいように写真を貼ったものの、↑の筋トレは別にオススメしません。
こんなことしても二の腕は細くなりません。
特に肩こりのある人はやめましょう。

鍛えたいのは下半身です。
やるべきアウターの筋トレはただ一つ、スクワットなのであります。

階段を下りるのとスクワットは同じ「伸張性収縮」

階段を下りるとき、例えば右脚から一段下に踏み出す場合、左脚が後ろに残ります。
左脚の膝を曲げないと、右脚は下の段に着地できません。
このとき、左脚の膝は重力でもっていかれないようにブレーキをかけつつ、曲がっているのです。

これは、スクワットで腰を下ろしていくときと同じです。

ちなみに、階段もスクワットも上にいく時は重力に対するブレーキはありません。短縮性収縮をしています。

階段を下りる時より、上る時の方が脚を持ち上げないといけないせいか、疲れる気がしてしまいます。
ですが、実は下りる時の方が筋肉への負荷がかかっているのです。なんか楽な気がするにもかかわらず!これはラッキーです。
だから、下りる時こそ階段を使いたいのです!

ゆっくり上り下りする方が、さらに効く

ところで駅の階段を上り下りするとき、人が多くて早く上り下りできないと、なんだかイライラしてしまうのは私だけでしょうか。
急いでいるならともかく、別に急いでいなくても、ゆっくり上り下りしなくてはいけないと無駄に疲れる気がします。
それくらいで疲れる私がいけないのですが。いや、それくらいでイライラしている私がいけないのですけど。

ゆっくりと上り下りするためには、インナーマッスルも総動員して体を動かさなければなりません。
たくさんの筋肉が使われるため、体の血行はよくなります。
一方で、それだけの筋肉が使われるので疲れるのです。

「疲れる」ってイヤなことのように思ってしまいがちですが、運動による疲れは、悪いことではありません。
慢性的な疲労や体のだるさとは全く別のものなのです。むしろ真逆と言ってもいいかも。

人が多くて早く動けないとき、それはインナーマッスルを使うチャンス。と無理やり思ってみましょうか。

あ、超大事なことをオマケのように書き足します。

着地は「かかと」から!よろしく!

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