姿勢って、意識すれば変わるものなんだろうか。そもそも正しい姿勢って??

正しい姿勢になるために、背筋を伸ばすことを意識しろとか、あごを引くことを意識しろとか、胸を張るように意識しろとか、天井から頭を引っ張られるのをイメージしろとか、実に様々なことを言われていますが、本当にそれで姿勢は変わるのでしょうか。それに、そのようにしていたら本当に「正しい姿勢」になるのでしょうか。

「正しい姿勢」。何に対して正しいのかイマイチ不明瞭な言葉な気がします。「正しい立ち方」「正しい座り方」「正しい歩き方」は、置かれた状態によって様々です。一見、変な姿勢も、ある状況下において体を壊さないためには正しい形だったりします。
なので、代わりに、「よい姿勢」という言葉を使いたいと思います。
重心のバランスがよく、筋肉が万遍なく使われ、余計な力が入っておらず、血行がよいから、「よい姿勢」です。
「よい姿勢」であれば、肩こりも腰痛などの痛みも、冷えもむくみもありません。

ただ立っているとき、下の図の「0度の姿勢」がよい姿勢です。
本来は皆この姿勢だったはずですが、生活習慣や仕事、様々な理由からこの姿勢から離れてきてしまいます。

まぁ、多くの人が0度の姿勢にはなっていません。私自身も、大分改善しましたが、まだまだ0度とは言い難い。
でも0度に近づいたことで、かなり血行が良くなったことは確かです。

筋肉は大脳からの指令によって収縮する。つまり、指令がなければ筋肉そのものの形になる

大脳の指令を介さずに筋肉が動く「反射」運動を除いて、筋肉は大脳からの指令によって縮みます。
ものすごく熱いものを触ったとき、瞬時にひゅっと手を引っ込めるのは反射です。あれは、大脳の指令ではありません。指令を待っている場合ではないとき、危機回避のために反射は起こります。

反射を除いて、筋肉は大脳の指令によって縮みます。
普段は0度の姿勢ではない人が0度の姿勢を維持しようとするとき、なんらかの筋肉が大脳の指令によって縮んでいるのです。

たとえば、下の写真のように。

普段は伸び伸びで弱くなっている筋肉を無理して縮めるのだから大変です。
しかも、反対側で縮み過ぎて強張っている筋肉がそれを邪魔しているのだから、ますます大変なのです。

さて、この「縮め」の指令、いつまで出し続けるのでしょう・・・。

何も意識しないで立ったら勝手に0度になってる、というのが理想

意識しているうちは、つまり、大脳が指令を出し続けているうちは、0度の姿勢を保つことができます。
しかし、何か別のものに意識が行けば、筋肉は縮むのをやめます。筋肉が普段の形に戻り、いつもの姿勢になってしまうのです。
四六時中、姿勢のことだけ考えているわけにはいきません。
そんなに姿勢のことばかり考えてよい姿勢でいるくらいなら、悪い姿勢で何も考えない方がよっぽど健康な気もします。

だったら、筋肉の形自体を、本来の形にしてあげればよいのです。
縮こまって短くなった筋肉を伸ばす。
凝り固まった筋肉を柔らかくする。
そうすれば、何も意識しなくても姿勢はよくなってるはずですよ。私が体験済みです。

例えばこんな↓姿勢。

筋肉のあちこちのバランスが悪くなっていた頃は、とても楽な姿勢に感じていたのですが、筋肉が本来の形になってくると、この姿勢を続けているのが不快になってきます。
だからやらなくなったのです。意識的にやめたのではありません。

ちなみに、脚を組んでしまうクセはまだなくなりません。脚を組むときに使われる筋肉が短くなってしまっているままということでしょう。。

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