寝ているときの「こむら返り」を防ぐには
たとえば朝、目が覚めて、ぐーっと伸びをした瞬間、ふくらはぎが攣って「ギャ―――――!!!!!」となった経験はありませんか?最悪の目覚めです。私は、仕事中にハイヒールを履いていたころは、結構頻繁にありました。
攣るのは筋肉が酸欠を起こしているから
筋肉は、動かす(=収縮と弛緩を繰り返す)ことで筋ポンプ作用が生まれ、血液を運びます。
収縮とは平たく言うと、筋肉に力が入っていることです。ハイヒールを履いていると、足関節が常に底屈した状態にあります。足関節底屈に働く腓腹筋やヒラメ筋など(ふくらはぎにある筋)が常に収縮しているということです。
足の裏が攣る人もいると思いますが、足関節底屈の筋群は足の裏まで続いているためです。
収縮ばかりしていると、筋ポンプが生まれません。血行が悪くなり、酸素が運ばれなくなってしまいます。
筋収縮に使われるエネルギーは、酸素と糖を燃料とします。つまり、血行不良で酸素が運ばれないうえに、さらに酸素を使わなければならない状態が続いているのです。
一日中ハイヒールに付き合わされたふくらはぎは、とっても可哀相なことになっていたのですよ。
酸素供給には軽~い運動がベスト!!
夜になって、やっと解放されたふくらはぎ。足関節を軽く動かすとか、ふくらはぎをストレッチしてあげましょう。
何もせずに寝てしまえば、今度はずっと弛緩し続けることになりますから、酸欠状態は解消されません。
そんななかで伸びをしたら、つまり、ふくらはぎを思いっきり収縮させたら、ふくらはぎは「たまったもんじゃない」わけです。
筋肉は通常、大脳の指令によって収縮しますが、痙攣は不随意な異常収縮です。これは、大脳の横暴な命令に対する「もう無理!いいかげんにして!怒」という筋肉からの反抗なのでは、と個人的に思っています。
「伸び」は踵を押し出すように!屈筋群をストレッチ
ところで、この「伸び」という動作にもポイントがあります。
「伸び」をするときはつま先ではなく、踵で伸びましょう。踵を押し出すように、体を伸ばしてくださいね。そうすれば、攣ることもありません。
体を動かせば筋ポンプが作用するのに、スポーツ中にも体が攣る
体を動かすと酸素が運ばれますが、激しい運動をしているときには、供給されるより多くの酸素が必要となり、酸欠状態となってしまうのです。それでもって攣ったりプルプルしたりします。
そうならないように、準備運動をしっかりして、途中でも休憩をいれましょう。休憩といっても本当に休んではダメですよ。かる~く運動をして酸素をたくさん送ってあげてくださいね。
水分補給も忘れずに!
ストレッチインストラクター。13年間のデスクワークの後、ストレッチと体幹運動で重い冷え性と生理痛を克服。デスクワーカー向けのストレッチレッスンをしています。
主婦の友社のウェブメディア「OTONASALONE(オトナサローネ)」でヘルスケアライターとしても執筆中。