みんなスクワットだけはやったほうがいい理由。と、正しいやり方。
一般的な生活を健康に暮らすだけなら、スクワットを除いて、アウターの筋トレは基本的に必要ありません。
鍛えたいのはインナーマッスルです。インナーマッスルには血をたくさん含む赤筋が多いのです。だから、血の巡りをよくし、代謝をよくするにはインナーマッスルを弱らせてはいけない。
アウターの筋肉を鍛えてそれらが優位になってしまうと、体を動かす時にアウターだけで動けてしまうので、インナーが使われなくなります。
インナーが弱ってしまう上に、アウターとインナーのバランスが崩れて体を壊しやすくなります。
でもスクワットだけは、どんな人でもやっていただきたいアウターの筋トレです。正しいやり方をご紹介しますので、今日からぜひ始めてみてください!
あ、ちなみにアウターマッスルは一番外側の筋肉、インナーマッスルは2枚目より内側は全部、と思っていただいてOKです。
(腕立て伏せは必要なし。肩こりのある人は悪化させますよ)
筋肉の7割は下半身にある。スクワットは筋肉をたくさん使える運動
スクワットは一度にたくさんの筋肉を動かせます。ということは、それだけ筋肉の収縮と弛緩(=筋ポンプ)がたくさんの場所で行われ、血の巡りがよくなるのです。
特に、スクワットでは普段あまり鍛えることのできない伸筋群を鍛えることができます。
伸筋群のなかでも、スクワットでは大腿四頭筋が特に鍛えられます。前モモの筋肉です。この筋肉、弱ると膝が曲がってしまいます。
スクワットで重力に負けない体をつくる!
年齢を重ねて膝が曲がってしまうのは、膝が曲がってしまうからではないのです。(???)
膝を伸ばせなくなるからなのです。
膝を曲げるときに使われるのは、膝の裏側にある屈筋群ですが、これだけだと重力のせいでストンと地面にお尻がつくまで曲がってしまいます。
途中で止めて立っていられるのは、反対側で伸筋群が、曲がり過ぎないように踏ん張っているからなのです。この、踏ん張っているのが大腿四頭筋です。
ふつうに立っているときも、この大腿四頭筋が膝を伸ばしてくれています。
力が抜けて膝から崩れ落ちる、なんていうときは、大腿四頭筋が働かなくなったのです。
こういう、重力に逆らってがんばってくれている筋肉を抗重力筋と言います。重力に抗う筋が弱まれば、重力に負けて曲がってしまうのです。
※青:伸筋群=抗重力筋、赤:屈筋群(ざっくり分類。)
座っている時間が多いと、膝を曲げているために脚の伸筋群は伸び伸びになって弱ってしまいます。
だからこそ、スクワットで鍛えることが大切なのです!
では、正しいスクワットのやり方、いきまーす!
下の写真も参考にしてください。
①肩幅くらいに足を開きます。つま先の向きは逆ハの字に。
②膝は、まっすぐ前を向くようにします。
③腕を前に出します。(だいたいの人が腕の重みが前にないと、おっとっと、と後ろに倒れますが、腕を出さなくてもできる人は出さなくてもいいです。というか、出さなくてもできる人はスクワットやらなくてもいいです。)
④股関節と膝をゆっくり曲げて、体を下げていきます。(息を吐きながらやるとさらに効果的)
このとき、膝がつま先より前に出ないように、上体が膝より前に出ないように!!
⑤できれば地面と平行になるまで、難しかったらできるところまで下がって、またゆっくり上がります。
ね、めっちゃ重力に逆らってる感じしますよね。
何十回もやらなくていい。アウターを鍛えるときは高負荷・低回数
やってみてくださった方はお気づきかと思いますが、鍛えている人でないと連続で何十回もできません。
ふつうの人が簡単に何十回もやれているとすれば、膝がつま先より前に出ているか、上体が膝より前に出てしまっているのでは。それではちゃんと効いていません。
一日5回でも構いません。最初のうちは、5回でもけっこうゼーゼーします。
いままで何もやっていなかったとすれば、5回でもやるだけ全然いいじゃないですか!一日おきでもいいですよ。
それからO脚の人は、このやり方でスクワットやってたら直ります!
ストレッチインストラクター。13年間のデスクワークの後、ストレッチと体幹運動で重い冷え性と生理痛を克服。デスクワーカー向けのストレッチレッスンをしています。
主婦の友社のウェブメディア「OTONASALONE(オトナサローネ)」でヘルスケアライターとしても執筆中。