低反発マットが腰痛を促進?寝相は悪いほうが良い!
急に冷え込んできましたね。私は昨晩から、掛布団を夏掛けから羽毛に変えました。
寒くなると寝ている間の寝相がよくなる気がするのは私だけでしょうか。
なるべく温かい空気が布団の中から出ていかないように、眠りながらもじっとしているような気がするのですが。
これこそが、冬場に体が冷える要因の一つかもしれないですね。
寝相が良い人は、血行が悪い
筋肉には、筋ポンプの作用によって血液を送る役割があります。
筋ポンプは、筋肉の収縮と弛緩の繰り返しによって生じます。収縮、弛緩、収縮、弛緩、、、がポンプになります。
要するに、体を動かせば筋ポンプが生じ、血液が送られるのです。
寝ているときも同じです。動かなければ筋ポンプは生じません。
仮にどこかを曲げたままの姿勢で眠り続ければ曲げるための筋肉がずっと収縮しっぱなしです。
あるいは、どこも曲げずにまっすぐ寝ていれば、弛緩しているだけです。
寝ているあいだもゴロゴロ動き回っている人の方が、血行が良いのですよ!寝相は悪いけど。
最初に寝ていた場所とは全然ちがうところで寝ているお子さんとかいらっしゃいますけど、ぜひ見習いたいものです。
朝起きたら腰が痛い、なんていう人は、寝相が良いのではないでしょうか。
横を向いて、膝を曲げて、ずっと丸まったまま寝ていたりしませんか?はっきり言って、それはなかなか末期です笑
低反発マットで体をがっちりホールド!!
ところで、ベッドのマットレス、どんなのをお使いですか?
低反発で、体が優しく包み込まれるような、体が心地よく沈み込むような、そんなマットで熟睡されてますでしょうか。
熟睡できるのはいいことですけれど、それ、とても動きづらいです。寝返りをうつのが億劫になるほどです。
私は腰痛があるから柔らかい方がいいのよ、なんて、ダメ絶対です。むしろ逆です。腰痛があるならなおさら、柔らかいマットはNGです。
例えばこんな↓猫背の姿勢の人。短くなったハムストによって腰・背中の筋肉が引き伸ばされて腰痛になりがちです。
体の形のままに凹んでくれる低反発マットで寝たら、そのままこうなります。
そしてそのまま、低反発マットにがっちりホールドされた体は動くことなく、血行を悪くして朝を迎えるのです。
跳ね返されて背中が真っ直ぐになる方が、本当は良いんです。マットは硬めがよいのです。なんなら板の間で寝れちゃうくらいがいいのです。(私はさすがにそれで寝るのはイヤですが)
腰痛のある方に「マットは硬めがいいですよ」と言うと、腰が当たって痛いんだもん、と必ず言われます。
低反発の優しさに、腰はどんどん落ちていきますよ。いいんですか??
これ以上背中や腰が引っ張られて痛くならないように、普段から膝裏とハムストを伸ばして血行をよくしましょう。スクワットもいいですよ。
※膝裏のストレッチはこちらの記事で紹介しています。
マットについた人型が体をさらにホールド!!
低反発マットで動かずに(動けずに)同じ格好で毎日寝ていると、そのうちその人の型がマットにつきます。
見た目にはわからなくても、寝て「しっくり」くる場所ができてしまいます。
その型にぴったり収まって眠れば、もう全然動きません。どんどん血行が悪くなっていくのです。
もしも思い当るところがある方は、今夜はとりあえずマットの上下をひっくり返してください。
いつも足があるところに頭がくるのはなんだかイヤかもしれませんが、今夜、人型に収まらずに済みます。
姿勢を固定すると収縮している筋肉が短くなる
例えばデスクワークでずっと座ったままでいると、膝を曲げっぱなしになります。
膝を曲げる筋肉は主にモモ裏とふくらはぎにあります。これらが収縮することで膝は曲がるのですが、曲げるときだけ収縮するのではなく、曲げている間ずっと収縮しています。
その間、筋ポンプが生じず血行が悪くなります。そしてずっと収縮したままの筋肉は、膝を伸ばしてもなお、ガチガチに凝り固まって短くなってしまっています。
短くなった筋肉というのは強力で、腰の肉をもひっぱります。そのせいで、腰痛になります。
だから、ストレッチしてコリをほどくことが大事なのですが、同じことは寝ていても起こります。
丸まったまま寝ている人は末期ですよ、と言ったのはこのことです。
体中のあらゆるところを曲げたままにしているのですから、体中の筋肉が収縮しっぱなしの状態なのです。
でも、その姿勢が楽なんですよね。
なぜ楽かというと、起きているときに曲げっぱなしの姿勢、あるいは、曲げる動作が多いことで、曲げるための筋肉がその形で短くなっているからです。
腰痛のある人は、腰が当たるのが嫌だからというのもあるでしょう。
気持ちよく眠るために、とりあえずいまは丸まって寝ていていいと思います。
短くなっている筋肉を伸ばしてあげれば、自然に丸まって寝なくなりますから。
ストレッチインストラクター。13年間のデスクワークの後、ストレッチと体幹運動で重い冷え性と生理痛を克服。デスクワーカー向けのストレッチレッスンをしています。
主婦の友社のウェブメディア「OTONASALONE(オトナサローネ)」でヘルスケアライターとしても執筆中。