寒いほうが生理痛は軽い?代謝の上がる冬こそ血行改善のチャンス
ひどい生理痛に悩まされていたころ、生理痛のない月などなかったのですが、それでも特に重いときとそうでないときがありました。
よくよく思い返してみると、冷や汗をかくような重い生理痛に見舞われるときは決まって夏でした。
あまりの痛みに気を失い、救急車で運ばれたときも、夏の暑い日でした。
※救急車で運ばれた時の話はこちらの記事で紹介しています。
でも、体が冷えているときの方が生理痛は重くなるはず。寒い冬の方が生理痛は重くなるのでは?
暑い夏の方が生理痛が重いのは一体なぜなのだろう・・・。という疑問が湧いたので、ちょっと私なりに考えてみました。
冬は体温を維持するために代謝がよくなる
代謝には、基礎代謝と運動代謝とがあります。
基礎代謝とは、特に動かなくても生命維持のために使われるエネルギーです。
じっとしていても、内臓を動かしたり呼吸をするためにエネルギーは使われています。
基礎代謝には、私たちの体温維持のためのエネルギーも含まれます。
筋肉が糖や脂肪を燃やしてエネルギーを作り、体温を維持しているのです。
私たちは変温動物ではありませんので、寒くなったからといって体温も下がるわけではありません。
だから、冬の方が体温を維持するために、よりたくさんのエネルギーが使われるのです。
ものすごく寒いと、体がガクガクブルブル震えますよね。
あれは、筋肉が一生懸命に収縮して、体温が下がらないようにしているためです。
夏は、外気温が高いので、冬ほど体内での熱生産を必要としません。
体温は夏も冬も同じだけど、体内では冬の方が熱がたくさん作られています。
だから、重度の生理痛が襲ってくるのはいつも夏だったのではないか、そう考えます。
代謝が上がる冬こそ、運動して血行を促進!
そもそも私は年中、体温も低かったのですが、これは、血行が悪いせいでエネルギーを作るのに必要な酸素を十分に供給できなかったためです。
エネルギーは血中の酸素と糖が燃えることで作られますので、血が酸素を運んでくれないと、エネルギーを作れないのです。
筋肉はそのエネルギーを使って収縮し、体を温めます。
逆に言えば、血行がよければ低体温になることはありません。
血を巡らすには、体を適度に動かして筋ポンプを生じさせてあげることが大切です。
代謝がよくなる冬に適度に運動するようにしていれば、以下のようなサイクルを効果的に生みやすくなります。
運動による筋ポンプによって血が酸素を運ぶ
↓
運ばれた酸素と糖が燃えてたくさんのエネルギーを作れるようになる
↓
そのエネルギーをつかって体温維持のために筋肉が収縮・弛緩する(冬はこれがたくさん行われる!)
↓
筋肉の収縮・弛緩がまた筋ポンプとなり、血流をよくして酸素をたくさん運ぶ
寒いと布団にくるまってじっとしていたくなりますが、そこはなんとかがんばって、冬こそ運動するようにしましょう!
血行不良の体とサヨナラできるチャンスですよ。
ウォーキングなどの有酸素運動をするようにしましょう。
ところで、代謝がよくなるのに冬場は手足の冷えがひどくなるのは、なぜなんでしょう。
やっぱりそれも血行不良です。
冬はエネルギーをたくさん使うので、血が酸素を運んでこないとなれば、優先順位をつけて温めていくしかありません。
そうなると、保護するべき内臓がある体の中心を温めるほうを優先し、手足は後回しになりますよね。
代謝の上がる冬はダイエットがしやすい?
冬は基礎代謝が上がるので、実はダイエットに最適!なんていう話も見聞きします。
基礎代謝が上がれば痩せやすくなる、というのは確かですが、果たして冬は痩せやすいのだろうか…。
だって、寒い国の人って、太ってるじゃないですか。(失礼)
寒いと、体は脂肪を貯めやすくなります。
なぜなら、基礎代謝がよくなるからです。
ちょっと話が飛びました。
基礎代謝が上がるということは、たくさんのエネルギーを使うことになります。
エネルギーは、糖と酸素で作られます。
糖が不足すると、糖の代わりに脂肪が使われるようになります。
糖はたくさん体内に貯めておけないので、脂肪はエネルギーの貯蔵庫の役割を持っているのです。
寒いと体温維持のためにエネルギーをたくさん使いますが、エネルギーがつくれずに体温維持できない、ということが起こらないように、冬は脂肪を貯めやすくなるのです。
山で遭難したときに皮下脂肪の多い女性の方が助かりやすい、という話もこういうことですね。
冬、体温維持のために基礎代謝が上がることと、脂肪を貯めやすくなることはセットではないでしょうか。
そうなると、冬はダイエットに最適なのかどうか、私はちょっと疑問に思います。
いや、やっぱり多くの実体験が物語っているように、冬は太りやすいんじゃなかろうか。
昔は寒いと食物もあまり捕(採)れませんし、冬に脂肪を貯めておくことは不可欠だったでしょう。
原始時代に思いを馳せるまでいかなくとも、マイカーもなく公共交通機関だって発達していないような時代なら、運動による代謝だっていまよりずっと多かったはずです。
モノをつくるのも運ぶのも、家事をするのも、何もかもが肉体労働なのに、いまのような高カロリーな食べ物がない時代。それほど大昔ではありません。
そういった生活のためのエネルギーもまかなうために体内に貯めた脂肪を、今の時代において、ちゃんと消費できるのか、ということを考えると。。。やっぱり冬は太るんじゃないかしら!
そういうわけで、冬はますます運動しましょう。
ちなみに、エネルギーを作るために糖が不足すると脂肪が使われる、と書きましたが、逆に糖が余ると糖は脂肪に変わります。
糖のままだと体内に貯めておけないので、もったいないから脂肪にして貯めておくんです。
運動しましょう。
ストレッチインストラクター。13年間のデスクワークの後、ストレッチと体幹運動で重い冷え性と生理痛を克服。デスクワーカー向けのストレッチレッスンをしています。
主婦の友社のウェブメディア「OTONASALONE(オトナサローネ)」でヘルスケアライターとしても執筆中。