バストが垂れて見えるのは、肩の力が抜けないせい?
まず、肩甲骨の理想的な位置を再度確認しましょう。一番下の角(下角)が耳の延長線上から指2本分外側です。
自分でチェックするのは難しいので、誰かに見てもらってください。
たぶん、ほとんどの人が指2本より外側に肩甲骨があるのではないでしょうか。
下の写真は、前回の記事で載せたパソコンを使っているときの姿勢のニクオさんですが、腕の付け根から何かが出てきています。
人間のように動けるようにするために、このような仕様になっています。
この部位があるおかげで、腕をぐっと前まで出したり、上に持ち上げたりできるようになっているのです。
これと同じ役割を果たしているものが人間の体にもあります。
それが肩甲骨です。
※鎖骨もそうなのですが、鎖骨についてはまた今度。
肩甲骨のおかげで腕の可動域が広くなる
体の前に腕がある状態では、肩甲骨は外側に離されていきます。
↓をご覧ください。どんどん肩甲骨(の代わりの部位)が出てきていますね。
左より右の方が肩甲骨が離れていっているのです。
デスクワークの姿勢を続けている人が、そのまま立つとこうなります。
前から見ると、こんな↓感じです。肩甲骨が離されて(肩が引き伸ばされ)、一方で胸の側は縮まされている状態です。
縮まされ続けると、筋肉は凝り固まっていきます。
これではバストも奥まって垂れて見えます。
だから、よくあるこういうストレッチはやめましょう。肩甲骨がもっと離れてしまいます。
やるならば、むしろこれです。バストの位置も上がります。
詳しいやり方はこちらの記事でご紹介しています。
歩くときに肩を後ろに引く、というのもぜひやってくださいね。
肩甲骨が離れすぎてべったり背中にくっついている
そんな人も結構いらっしゃるかと思います。
ぜひ、上のストレッチと合わせて、プランクをやってください。
プランクとは、これです。
プランクの注意点は下記の通りです。
1.耳・肩・大転子・膝・土踏まずを一直線で結ぶように姿勢を保つこと
2.肩の力を抜くこと!!
肩の力を入れてしまう人がとても多いのですが、それではだめです。ちなみに、肩の力が入ると、こうなります。
肩甲骨は離れるのではなく、むしろ寄るくらいのイメージでやってください。
そうすれば、肩甲骨が背中から浮いてくるはずです。それが正解です。
できない人は、腕の力で体を持ち上げているからです。
腕は使わず、お腹に力を入れて、お腹で体を持ち上げて、一直線をキープしてください。
プランクは体幹を鍛える運動です。
体幹を鍛えるのに、腕でがんばったら全然意味ないのです。それでは体幹を使っているのではなく腕を使っているだけです。
肩甲骨や鎖骨のおかげもあって、腕はとても器用に動き、実に便利です。
それゆえ、なにかと体全部を使わずに、ついつい腕だけでなんとかしてしまおうとしがちです。
そのせいで、いつも肩に力が入っていて体幹はショボショボになってしまうのです。
腹筋運動は危険だからとプランクをお勧めした記事はこちら。
では、最後に問題です。
ちょっと離れたところにあるものを取りたいとき、腕をうーんと伸ばして取る人と、近くまで移動して取る人、どちらの方がプランクが上手にできるでしょう。
ストレッチインストラクター。13年間のデスクワークの後、ストレッチと体幹運動で重い冷え性と生理痛を克服。デスクワーカー向けのストレッチレッスンをしています。
主婦の友社のウェブメディア「OTONASALONE(オトナサローネ)」でヘルスケアライターとしても執筆中。